今すぐ無料登録 はじめてのお客様へ簡単な無料ご登録で割引に使える500円クーポンをプレゼント!
カテゴリから探す

症状別の改善法|インフルエンザ

スペイン風のトラウマ

インフルエンザは真冬の流行期を前に、流行予測にもとづいて予防ワクチンが準備されます。この流行予測はいわば世界的なインフルエンザ監視体制の下で行なわれ、各国はそれに基づいてワクチンを製造します。

この防衛体制は、インフルエンザというそう重篤になる例が少ない、1週間もすれば治ってしまう病気に対して、過剰にも見えます。しかしそれは世界の国々に「スペイン風邪」というパンデミックのトラウマがあるからです。

第1次世界大戦中の1918年から19年にかけて大流行したスペイン風邪は、世界中で6億人が感染し4000万人が死亡しました。日本でも約40万人が亡くなっています。これはA型インフルエンザだったことが後に分りましたが、問題はインフルエンザだったことではなく当時の人たちにとって免疫がない新型インフルエンザだったことです。

インフルエンザのいちばん恐ろしいところは、インフルエンザ・ウィルスが変化しやすく、いつどんな新型が現れるか予測がつかないことです。一見過剰にも見える監視体制はそのときにできるだけ早く対応するためなのです。

しかし、私たちは新型インフルエンザの心配しても仕方ないので、A型やB型のいわば顔見知りのインフルエンザについて、その症状や対策のポイントを知っておくことにしましょう。

インフルエンザの症状

インフルエンザは感染してから1~3日間の短い潜伏期間で発症します。インフルエンザがふつうの風邪と違う点は、第1にその強い感染力です。風邪は家族がかかっても免疫力が低下していなければあまり感染を心配することはありませんが、インフルエンザはかなり元気な人でも感染します。

第2の違いは、インフルエンザは突然38度から39度の高熱が出ることです。その高熱にともなって、寒気と身体のふるえ、関節の痛み、頭痛、強い倦怠感(だるさ)が生じます。また、ふつうの風邪と同じのどの痛みや、鼻水、くしゃみ、咳などもでます。腹痛や嘔吐、下痢などの消化器症状が出ることもあります。

インフルエンザの熱や熱にともなう症状は、薬を飲まなくても発症後2日間ほどで治まります。これは免疫機能によって身体にウィルスの増殖を抑える抗体ができるからです。タミフルなどの抗ウィルス薬を飲むと熱はもっと早く治まります。風邪に似たその他の症状もその後3日間ほどで治まります。

熱が下がると身体のだるさも取れて急に元気になりますが、まだ咳をしたときなどに身体からウィルスをまき散らしている状態ですから、外に出かけて電車に乗ったり学校や会社に行くのはマナー違反です。熱が下がってから48時間は自宅謹慎が鉄則です。

幼児と高齢者の症状

このようにインフルエンザはそれほど心配な病気ではありませんが、幼児と高齢者は重症化することがあるので注意が必要です。幼児は高熱によるインフルエンザ脳症、高齢者は肺炎を併発することがあります。

<幼児のインフルエンザ脳症>

インフルエンザ脳症はおもに1歳から5歳の幼児が発症するインフルエンザの合併症です。インフルエンザの発熱にともなってけいれん、意識障害、異常行動などが起き、重症化すると多臓器不全が起きて生命に関わります。

インフルエンザ脳症は免疫機能の過剰反応と考えられていますが、なぜ人によってそのような過剰反応が起きるのかは分かっていません。またその治療法も確立されていません。したがって対策としては、インフルエンザの流行前に予防ワクチンの接種を受けることと、インフルエンザにかかったときはできるだけ早く抗ウィルス薬のタミフルまたはリレンザを服用することです。

解熱剤の服用はインフルエンザ脳症の症状を悪化させることがあるので、安易な使用はひかえて医師に相談しましょう。

<高齢者の肺炎>

高齢者がインフルエンザにかかったときにもっとも怖いのは肺炎を併発することです。厚生労働省や各自治体では、65歳を過ぎたらシーズン前にかならず予防ワクチンの接種を受けることをすすめています。予防ワクチンを接収すると絶対にインフルエンザにかからないわけではありませんが、かかっても比較的軽症で済みます。

もしインフルエンザにかかってしまったら、高齢者の場合はとくに自己判断で市販薬などを服用せず、早めに医師の診断を受けることが大切です。

予防ワクチンの接種はいつまでに?

インフルエンザは気温が低く、空気が乾燥している時期がシーズンです。日本では12月から患者が出始めて1~3月に流行のピークになるのが例年のパターンです。ワクチンの接種から体内に免疫ができるまでに約2週間かかるので、インフルエンザの流行シーズンに間に合わせるには11月前半か、遅くとも11月中には接種を受けておく必要があります。

生後6か月以上12歳以下の子供は1回の摂取では充分な免疫ができないので、2~4週間間を空けて2回摂取します。そのため1回目の摂取は10月中に受けておくことが望まれます。

2015年10月に接種が始まった予防ワクチンは、2つのA型と2つのB型インフルエンザを予防する4価ワクチンでした。前年は3価ワクチンだったので費用はそれより少し高く、3000円前後でした。子どもは2回受けるのでその倍かかります。

ワクチンの接種はどの医療機関でも受けることができますが、病院によって費用に差があります。また、高齢者には自治体から補助が出ることが多いので、まずは市役所や区役所に問い合わせましょう。子ども場合は2回目の価格を安く設定している病院もあります。

インフルエンザの治療

熱が出て病院に行くと、まずインフルエンザかどうかの検査をします。検査は、鼻水を拭い取って検査キットにかけると10~15分くらいで判明します。インフルエンザと判明したら、抗ウィルス薬のタミフル(錠剤)またはリレンザ(吸入薬)を服用します。

治療はこれで終わりで、病院に行くのもほとんどの場合初診の1回だけです。たいへん簡単ですが、これは21世紀に入ってできた簡易検査キットと、タミフル、リレンザという抗インフルエンザウィルス薬のおかげです。前に述べたように幼児と高齢者は合併症に注意しなければいけませんが、壮年層にとってインフルエンザはそう怖い病気ではなくなりました。

ただし、知っておかなければいけないのは、抗ウィルス薬は熱が出てから48時間以内に飲まないと意味がないということです。それは、48時間たつと薬を飲まなくても熱はおさまってしまうからです。発症してから48時間はウィルスと免疫機能がさかんに戦っているときでそのために高い熱が出ますが、ほとんどの場合48時間ほどたつと人の免疫機能がこの戦いに勝利を収めてウィルスの増殖は止まり、熱も下がります。

では、薬を飲む必要がないというともちろんそんなことはなく、高熱で苦しい思いをする時間が短くなるだけでなく、体力の消耗によって合併症を発症するリスクも小さくなります。

タミフルを予防薬として使う

家族にインフルエンザの患者が出たがもうすぐ入学試験なので絶対に感染したくない、などというときはタミフルを予防薬として処方しもらうこともできます。もし感染していたとしても、潜伏期間のうちにタミフルを服用すると発症せずに済むからです。

タミフルを予防薬として服用するときは、患者に接してから3日以内に服用を始めて1週間服用し続けます(1日1回75mg1カプセル)。通常の治療薬として使う場合は1日2回1カプセルを5日間服用します。

インフルエンザの流行期に注意することは?

人がたくさんいるところにはできるだけ行かないのがいちばんですが、そうもいきません。そんなときはマスクをしてできるだけ暖かい服装をして出かけましょう。マスクが有効かどうかはよく議論の対象になりますが、人ごみでウィルスに汚染された咳の飛沫などの直撃を避けることができますし、乾燥した冷たい空気がのどに直接当たるのを防いでくれます。

インフルエンザ・ウィルスは低温の乾燥した環境でしか生存できないので、部屋を暖めて加湿するのも有効です。過労や寝不足で免疫力が低下しないように、体調管理にも注意しましょう。